カスタム・イメージの管理

Oracle Cloud Infrastructureイメージを使用してインスタンスを起動します。インスタンスを起動するときに使用されるイメージを指定します。

インスタンスのブート・ディスクのカスタム・イメージを作成し、それを使用して他のインスタンスを起動することができます。イメージから起動するインスタンスには、カスタマイズ、構成、およびイメージの作成時にインストールされていたソフトウェアが含まれます。

Windowsイメージの詳細は、Windowsカスタム・イメージの作成を参照してください。

カスタム・イメージには、アタッチされたブロック・ボリュームのデータは含まれません。ボリュームのバックアップの詳細は、ブロック・ボリュームの手動バックアップの作成を参照してください。

システム・レジリエンス

業界全体で行われているハードウェア障害のベスト・プラクティスに従って、ハードウェア障害の発生時にソリューションのレジリエンスを確保してください。ベスト・プラクティスには次のものがあります:

  • 冗長コンピュート・ノードを様々な可用性ドメインに配置するシステムを設計して、フェイルオーバー機能をサポートします。
  • イメージを変更するたびに、システム・ドライブのカスタム・イメージを作成します。
  • 定期的にデータ・ドライブをバックアップするか、予備のドライブに同期します。
ハードウェア障害が発生したとき、これらのプラクティスに従っていた場合は、障害が発生したインスタンスを終了し、カスタム・イメージを起動して新しいインスタンスを作成してから、バックアップ・データを適用できます。

必要なIAMポリシー

Oracle Cloud Infrastructureを使用するには、管理者によってポリシーでセキュリティ・アクセス権が付与されている必要があります。このアクセス権は、コンソール、あるいはSDK、CLIまたはその他のツールを使用したREST APIのいずれを使用している場合でも必要です。権限がない、または認可されていないというメッセージが表示される場合は、管理者に連絡して、どのタイプのアクセス権があり、どのコンパートメントで作業するかを確認してください。

管理者向け: イメージ管理者にカスタム・イメージを管理させるのポリシーには、カスタム・イメージを作成、削除および管理する権限が含まれます。

ユーザーにコンピュート・インスタンスを起動させるのポリシーには、カスタム・イメージを使用してインスタンスを作成する権限が含まれます。ユーザーに特定のカスタム・イメージからコンピュート・インスタンスを起動させるのポリシーは、イメージごとにカスタム・イメージからインスタンスを作成する権限を制限します。

ヒント

ユーザーがインスタンスからカスタム・イメージを作成するとき、またはカスタム・イメージからインスタンスを起動するとき、インスタンスとイメージが同じコンパートメント に存在する必要はありません。ただし、ユーザーは両方のコンパートメントへのアクセス権を持っている必要があります。
ポリシーを初めて使用する場合は、ポリシーの開始共通ポリシーを参照してください。インスタンス、クラウド・ネットワークまたは他のCore Services APIリソースのポリシーを作成するための参照資料については、コア・サービスの詳細を参照してください。

制限事項および考慮事項

  • 特定のIPアドレスはOracle Cloud Infrastructure用に予約されており、アドレス採番方式では使用されません。詳細は、Oracleによる使用のために予約されているIPアドレスを参照してください。
  • インスタンスのカスタム・イメージを作成する前に、すべてのiSCSIアタッチメントを切断し、すべてのiscsidノード構成をインスタンスから削除する必要があります。ステップは、ボリュームからの切断を参照してください。
  • 実行中のインスタンスのイメージを作成すると、インスタンスが停止し、数分間使用できない状態になります。インスタンスは、プロセスが完了したときに再起動します。
  • インスタンスがイメージ作成プロセスに関係している間は、そのインスタンスの追加のカスタム・イメージを作成できません。カスタム・イメージの作成を開始すると、システムにより20分のタイムアウトが実装されます。その間、同じインスタンスの別のイメージを作成することはできません。ただし、別のインスタンスのイメージは同時に作成できます。
  • カスタム・イメージは、そのイメージが作成されたコンパートメント に認可されているすべてのユーザーが使用できます。
  • カスタム・イメージは、デフォルトで設定されている互換性のあるシェイプをベース・イメージから継承します。
  • カスタム・イメージをインポートする際の最大サイズは400GBです。
  • エクスポートされたカスタム・イメージの最大サイズは400GBです。
  • Microsoft SQL Server Enterpriseイメージなど、一部のマーケットプレイス・イメージからカスタム・イメージを作成できます。マーケットプレイスおよびイメージ・パブリッシャによって、サポートされるイメージが決定されます。
  • Oracle Databaseインスタンスのイメージは作成できません。
  • カスタム・イメージを使用するときにインスタンス上のOSカーネルを更新する場合は、更新もネットワーク・ドライブにアップロードする必要があります。詳細は、レガシーLinuxインスタンスのOSカーネル更新を参照してください。
  • クラウド価格リストに示すように、格納されているイメージに対して課金されます。
  • リージョン間レプリケーションは、カスタム・イメージではサポートされていません。

Oracle Cloud Infrastructureハードウェアでサポートされているオペレーティング・システムの任意のバージョンをデプロイする方法の詳細は、独自のイメージの導入(BYOI)を参照してください。

コンソールの使用

カスタム・イメージを作成するには
  1. Windowsインスタンスからカスタム・イメージを作成している場合: リモート・デスクトップ接続を使用してインスタンスに接続し、オペレーティング・システムからインスタンスを停止します。
  2. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「インスタンス」をクリックします。
  3. カスタム・イメージのベースとして使用するインスタンスをクリックします。
  4. 「他のアクション」をクリックし、「カスタム・イメージの作成」をクリックします。
  5. 「コンパートメントに作成」リストで、カスタム・イメージを作成するコンパートメントを選択します。
  6. イメージの名前を入力します。この名前は、必要に応じて後で変更できます。カスタム・イメージにプラットフォーム・イメージの名前を使用することはできません。機密情報の入力は避けてください。
  7. タグ付けオプションの表示: リソースの作成権限がある場合、そのリソースにフリーフォーム・タグを適用する権限もあります。定義済のタグを適用するには、タグ・ネームスペースを使用する権限が必要です。タグ付けの詳細は、リソース・タグを参照してください。タグを適用するかどうかがわからない場合は、このオプションをスキップするか、管理者に連絡してください。タグは後で適用できます。
  8. 「カスタム・イメージの作成」をクリックします。

    操作の進行状況を追跡し、インスタンスの作成中に発生したエラーをトラブルシューティングするには、関連付けられている作業リクエストを使用します。

ノート

カスタム・イメージ数の制限に達したことを示すメッセージが表示された場合は、少なくとも1つのイメージを削除してから別のイメージを作成する必要があります。または、サービス制限の引上げを要求することもできます。

カスタム・イメージからインスタンスを起動するには
  1. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「カスタム・イメージ」をクリックします。
  2. 関心のあるカスタム・イメージをクリックします。
  3. 「インスタンスの作成」をクリックします。
  4. インスタンスの作成の説明に従って、追加の詳細を指定します。
カスタム・イメージの名前または互換性のあるシェイプを編集するには
  1. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「カスタム・イメージ」をクリックします。
  2. 関心のあるカスタム・イメージをクリックします。
  3. 「詳細の編集」をクリックします。
  4. 名前を編集します。機密情報の入力は避けてください。
  5. カスタム・イメージと互換性のあるシェイプを追加または削除します。ユーザーがフレキシブル・シェイプでこのイメージを使用する際に選択できるOCPUの数とメモリー量を構成するには、シェイプの行の下矢印をクリックします。次に、OCPUの数とメモリーの最大値と最小値をフィールドに入力します。
  6. 「変更の保存」をクリックします。

    ノート

    イメージにシェイプの互換性を追加した後、シェイプでイメージをテストして、イメージが実際にシェイプで動作することを確認してください。ドライバまたはハードウェアの違いにより、一部のイメージ(特にWindows)は他のシェイプと相互互換性がない場合があります。
カスタム・イメージと互換性のあるシェイプを表示するには
  1. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「カスタム・イメージ」をクリックします。
  2. 関心のあるカスタム・イメージをクリックします。
  3. 「互換性のあるシェイプ」タブをクリックして、カスタム・イメージと互換性のあるシェイプのリストを表示します。

カスタム・イメージのタグを管理するには
  1. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「カスタム・イメージ」をクリックします。
  2. 関心のあるカスタム・イメージをクリックします。
  3. 既存のタグを表示または編集するには、「タグ」タブをクリックします。または、「他のアクション」をクリックし、「タグの追加」をクリックして新しいタグを追加します。

詳細は、リソース・タグを参照してください。

カスタム・イメージを削除するには
  1. ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「カスタム・イメージ」をクリックします。
  2. 関心のあるカスタム・イメージをクリックします。
  3. 「他のアクション」をクリックし、「削除」をクリックします。プロンプトが表示されたら確認します。

APIの使用

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIのドキュメントおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKの詳細は、SDKおよびCLIを参照してください。

カスタム・イメージを管理するには、次の操作を使用します:

カスタム・イメージでのX5とX7の互換性

Oracle X5、X6およびX7の各サーバーはホスト・ハードウェアが異なります。そのため、X7ベア・メタルまたは仮想マシン(VM)インスタンスでX5またはX6イメージを使用するときは、変更を加えないと機能しない場合があります。X7ホストには、X7のプラットフォーム・イメージを使用することをお薦めします。どのイメージでX7がサポートされるかについては、イメージのリリース・ノートを参照してください。これらのイメージは、確実にX7ハードウェアに対して作成およびテストされています。

X7ハードウェア上で既存のX5イメージを使用する場合は、次の点に注意してください:

  • Windowsバージョンには相互互換性がありません。
  • Oracle Autonomous Linux 7およびOracle Linux 8には相互互換性があります。
  • Oracle Linux 6、Oracle Linux 7、Oracle Linux 8、Oracle Linux 9、Ubuntu 18.04、Ubuntu 20.04、Ubuntu 22.04、CentOS 7およびCentOS Stream 8には相互互換性があります。ただし、最新のデバイス・ドライバをインストールするには、カーネルを最新バージョンに更新する必要がある場合があります。カーネルを更新するには、端末セッションから次のいずれかのコマンドを実行します:
    • Oracle Linux
      yum update
    • CentOS 7CentOS Stream 8
      yum update
    • Ubuntu 18.04Ubuntu 20.04Ubuntu 22.04
      apt-get update
      apt-get dist-upgrade

X6以外のハードウェア上でX6イメージを使用する場合は、次の点に注意してください:

  • Oracle Linux 6、すべてのCentOSバージョンおよびすべてのWindowsバージョンには相互互換性がありません。
  • Oracle Autonomous Linux 7およびOracle Linux 8には相互互換性があります。
  • Oracle Linux 7、Ubuntu 22.04、Ubuntu 20.04およびUbuntu 18.04には相互互換性があります。X6用のプラットフォーム・イメージを使用します。

X5、X6およびX7のホストで異なるプライマリ・デバイス・ドライバを次に示します:

  • ネットワーク・デバイス・ドライバ
  • NVMeドライブ・デバイス・ドライバ
  • GPUデバイス・ドライバ

イメージのカスタマイズ方法によっては、追加の更新が必要な場合があります。