シナリオB: VPNを使用したプライベート・サブネット

このトピックでは、仮想クラウド・ネットワーク(VCN)とリージョナル・プライベート・サブネットで構成されるシナリオBの設定方法について説明します。冗長性のために、他のサーバーはそれぞれの可用性ドメインに存在します。VCNには、オンプレミス・ネットワークに接続するための動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG)およびサイト間VPNがあります。VCNにインターネットへの直接接続はありません。インターネットへの接続は、オンプレミス・ネットワーク経由で間接的に行う必要があります。

サブネットはデフォルト・セキュリティ・リストを使用します。このリストには、Oracle Cloud Infrastructureを簡単に使い始められるように設計されたデフォルト・ルールが含まれています。これらのルールを使用すると、一般的な必須アクセス(インバウンドSSH接続や、任意のタイプのアウトバウンド接続など)が可能になります。セキュリティ・リスト・ルールはトラフィックを許可するのみです。セキュリティ・リスト・ルールで明示的にカバーされていないトラフィックはすべて拒否されます。

このシナリオでは、レガシーまたはアップグレードされたDRGを使用できます。

このシナリオでは、デフォルト・セキュリティ・リストにルールを追加します。かわりに、それらのルールにカスタム・セキュリティ・リストを作成することもできます。その場合は、デフォルト・セキュリティ・リストとカスタム・セキュリティ・リストの両方を使用するようにサブネットを設定します。

ヒント

セキュリティ・リストは、VCNのリソース内外のトラフィックを制御する1つの方法です。また、ネットワーク・セキュリティ・グループを使用すると、すべて同じセキュリティ体制を持つ一連のリソースにセキュリティ・ルールのセットを適用できます。

サブネットはデフォルト・ルート表を使用します。VCNが作成された当初は、この表にはルールがありません。このシナリオでは、この表にはDRGに関するルールが1つのみ含まれています。VCN内でトラフィックをルーティングするために必要なルート・ルールはありません。サブネットはデフォルト・セキュリティ・リストを使用します。次の図を参照してください。

この図は、シナリオB: リージョナル・プライベート・サブネットおよびVPN IPSec接続を使用したVCNを示しています。
コールアウト1: リージョナル・プライベート・サブネット・ルート表
宛先CIDR ルート・ターゲット
0.0.0.0/0 DRG
ヒント

このシナリオでは、接続にサイト間VPNを使用します。ただし、かわりにOracle Cloud Infrastructure FastConnectを使用することもできます。

前提条件

このシナリオでVPNを設定するには、ネットワーク管理者から次の情報を取得する必要があります:

  • VPNのユーザー側の顧客構内機器(CPE)のパブリックIPアドレス
  • オンプレミス・ネットワーク用の静的ルート(このシナリオではVPNトンネルに静的ルーティングを使用していますが、かわりにBGP動的ルーティングを使用することもできます)

この情報をOracleに提供すると、ネットワーク管理者がVPNのユーザー側でCPEを構成するために必要な情報がOracleから返されます。

必須IAMポリシー

Oracle Cloud Infrastructureを使用するには、管理者からポリシーでセキュリティ・アクセス権が付与されている必要があります。コンソールまたは(SDK、CLIまたはその他のツールを使用した) REST APIのどれを使用しているかにかかわらず、このアクセス権が必要です。権限がない、または認可されていないというメッセージが表示された場合は、自分がどのタイプのアクセス権を持っているか、およびどのコンパートメントで作業するかを管理者に確認してください。

管理者グループのメンバーであれば、シナリオBを実装するために必要なアクセス権はすでに持っています。そうでない場合は、ネットワーキングへのアクセス権が必要であり、インスタンスを起動できる必要もあります。ネットワーキングに対するIAMポリシーを参照してください。

シナリオBの設定

コンソールでの設定は簡単です。または、Oracle Cloud Infrastructure APIを使用して、各操作を自分で実行することもできます。

重要

必要なネットワーキング・コンポーネントを設定するため、このプロセスのほとんどに、短い期間のコンソールまたはAPI (どちらか選択したもの)の作業が含まれます。しかし、中には、組織内のネットワーク管理者がコンポーネントの設定時にユーザーに返された情報を使用してVPNのユーザー側でCPEを構成する必要のある、重要なステップもあります。したがって、このプロセスを1回の短いセッションで完了することはできません。ネットワーク管理者が構成を完了するまで中断するように計画し、その後戻って、VPNを介してインスタンスと通信できるか確認します。

コンソールの使用

タスク1: VCNおよびサブネットの設定
  1. VCNを作成します:

    1. ナビゲーション・メニューを開き、「ネットワーキング」「仮想クラウド・ネットワーク」の順にクリックします。
    2. 「リスト範囲」で、作業する権限があるコンパートメントを選択します。ページが更新され、そのコンパートメントのリソースのみが表示されます。使用するコンパートメントが不明な場合は、管理者に問い合せてください。詳細は、アクセス制御を参照してください。
    3. 「仮想クラウド・ネットワークの作成」をクリックします。
    4. 次を入力します:

      • 名前: VCNのわかりやすい名前。必ずしも一意である必要はありませんが、後でコンソールで変更することはできません(ただし、APIで変更できます)。機密情報の入力は避けてください。
      • コンパートメントで作成: そのままにします。
      • CIDRブロック: VCNの1つ以上の重複しないCIDRブロック。例: 172.16.0.0/16。CIDRブロックは後で追加または削除できます。許容されるVCNのサイズとアドレス範囲を参照してください。参照用として、ここにCIDR計算機があります。
      • IPv6アドレス割当ての有効化: IPv6アドレス指定は、すべての商用リージョンおよび政府リージョンでサポートされています。詳細は、IPv6アドレスを参照してください。
      • このVCNでDNSホスト名を使用します: このオプションは、VCNのホストにDNSホスト名を割り当てるために必要です。また、VCNのデフォルトのDNS機能(Internet and VCN Resolverと呼ばれる)を使用する予定の場合に必要です。このオプションを選択した場合、VCNのDNSラベルを指定するか、コンソールで生成できます。ダイアログ・ボックスには、VCNの対応するDNSドメイン名(<VCN_DNS_label>.oraclevcn.com)が自動的に表示されます。詳細は、仮想クラウド・ネットワークのDNSを参照してください。
      • タグ: そのままにします。必要に応じて後でタグを追加できます。詳細は、リソース・タグを参照してください。
    5. 「仮想クラウド・ネットワークの作成」をクリックします。

      これにより、VCNが作成され、選択したコンパートメントの「仮想クラウド・ネットワーク」ページに表示されます。

  2. リージョナル・プライベート・サブネットを作成します:

    1. VCNを表示したまま、「サブネットの作成」をクリックします。
    2. 次を入力します:

      • 名前: サブネットのわかりやすい名前(リージョナル・プライベート・サブネットなど)。必ずしも一意である必要はありませんが、後でコンソールで変更することはできません(ただし、APIで変更できます)。機密情報の入力は避けてください。
      • 「リージョナル」または「可用性ドメイン固有」: サブネットがリージョン内のすべての可用性ドメインにわたることを意味する、「リージョナル」(推奨)を選択します。後でインスタンスを起動するときに、リージョン内の任意の可用性ドメインにそれを作成できます。詳細は、VCNとサブネットの概要を参照してください。
      • CIDRブロック: VCNのCIDRブロック内の単一の連続CIDRブロック。例: 172.16.0.0/24。この値は後で変更できません。参照用として、ここにCIDR計算機があります。
      • IPv6アドレス割当ての有効化: このオプションは、VCNが米国Government Cloud内にある場合にのみ使用できます。詳細は、IPv6アドレスを参照してください。
      • ルート表: デフォルト・ルート表を選択します。
      • プライベートまたはパブリック・サブネット: 「プライベート・サブネット」を選択します。これは、サブネット内のインスタンスがパブリックIPアドレスを持てないことを意味します。詳細は、インターネットへのアクセスを参照してください。
      • このサブネットでDNSホスト名を使用: このオプションを使用できるのは、VCNの作成時にDNSラベルが指定されていた場合のみです。このオプションは、サブネットのホストにDNSホスト名を割り当てるために必要です。また、VCNのデフォルトのDNS機能(Internet and VCN Resolverと呼ばれる)を使用する予定の場合にも必要です。チェック・ボックスを選択した場合、サブネットのDNSラベルを指定するか、コンソールで自動的に生成できます。ダイアログ・ボックスには、サブネットの対応するDNSドメイン名がFQDNとして自動的に表示されます。詳細は、仮想クラウド・ネットワークのDNSを参照してください。
      • DHCPオプション: DHCPオプションのデフォルト・セットを選択します。
      • セキュリティ・リスト: デフォルト・セキュリティ・リストを選択します。
      • タグ: そのままにします。必要に応じて後でタグを追加できます。詳細は、リソース・タグを参照してください。
    3. 「サブネットの作成」をクリックします。

      サブネットが作成され、「サブネット」ページに表示されます。

  3. VCN内のインスタンスに必要となる接続タイプを許可するルールを含めて、デフォルトのセキュリティ・リストを更新します:

    1. ページにVCNのサブネットが表示されている状態で「セキュリティ・リスト」をクリックし、デフォルト・セキュリティ・リストをクリックします。
    2. 「リソース」で、使用するルールのタイプに応じて、「イングレス・ルール」または「エグレス・ルール」のいずれかをクリックします。「イングレス・ルールの追加」または「エグレス・ルールの追加」をクリックして、1つずつルールを追加できます。
    3. 目的のルールを追加します。デフォルト・セキュリティ・リストの既存のデフォルト・ルールに追加するルールとして推奨されるルールは次のとおりです:

      例: イングレスHTTPアクセス
      • タイプ: イングレス
      • ステートレス: 選択解除(これはステートフル・ルールです)
      • ソース・タイプ: CIDR
      • ソースCIDR: 0.0.0.0/0
      • IPプロトコル: TCP
      • ソース・ポート範囲: すべて
      • 宛先ポート範囲: 80
      • 説明: ルールのオプションの説明。
      例: イングレスHTTPSアクセス
      • タイプ: イングレス
      • ステートレス: 選択解除(これはステートフル・ルールです)
      • ソース・タイプ: CIDR
      • ソースCIDR: 0.0.0.0/0
      • IPプロトコル: TCP
      • ソース・ポート範囲: すべて
      • 宛先ポート範囲: 443
      • 説明: ルールのオプションの説明。
      例: Oracleデータベースに対するイングレスSQL*Netアクセス
      • タイプ: イングレス
      • ステートレス: 選択解除(これはステートフル・ルールです)
      • ソース・タイプ: CIDR
      • ソースCIDR: 0.0.0.0/0
      • IPプロトコル: TCP
      • ソース・ポート範囲: すべて
      • 宛先ポート範囲: 1521
      • 説明: ルールのオプションの説明。
      例: Windowsインスタンスに必要なイングレスRDPアクセス
      • タイプ: イングレス
      • ステートレス: 選択解除(これはステートフル・ルールです)
      • ソース・タイプ: CIDR
      • ソースCIDR: 0.0.0.0/0
      • IPプロトコル: TCP
      • ソース・ポート範囲: すべて
      • 宛先ポート範囲: 3389
      • 説明: ルールのオプションの説明。
ヒント

セキュリティを強化するために、VCNおよびオンプレミス・ネットワーク内からのトラフィックのみを許可するように、すべてのステートレス・イングレス・ルールを変更することもできます。1つはVCNのCIDRをソースとして、もう1つはオンプレミス・ネットワークのCIDRをソースとして、それぞれに個別のルールを作成します。

本番VCNでは、通常、各サブネットに1つ以上のカスタム・セキュリティ・リストを設定します。必要に応じて、異なるセキュリティ・リストを使用するようにサブネットを編集できます。デフォルト・セキュリティ・リストを使用しない場合は、カスタム・セキュリティ・リストに複製するデフォルト・ルールを慎重に評価した後にのみ行います。例: デフォルト・セキュリティ・リストにあるデフォルトのICMPルールは、接続メッセージを受信するために重要です。

タスク2: 別々の可用性ドメインへのインスタンスの作成

これで、サブネット内に1つ以上のインスタンスを作成できるようになります(インスタンスの起動を参照)。このシナリオの図は、2つの異なる可用性ドメイン内のインスタンスを示しています。インスタンスを作成するときに、AD、使用するVCNとサブネット、およびその他の特性を選択します。

ただし、VCNをオンプレミス・ネットワークに接続するゲートウェイがないため、インスタンスとの通信はまだできません。次の手順では、サイト間VPNを設定してその通信を有効にします。

タスク3: VCNへのサイト間VPNの追加
  1. 顧客構内機器(CPE)オブジェクトを作成します:

    1. ナビゲーション・メニューを開き、「ネットワーク」をクリックします。「顧客接続」で、「顧客構内機器」をクリックします。

    2. 「顧客構内機器の作成」をクリックします。
    3. 次を入力します:
      • コンパートメントに作成: デフォルト値のままにします(現在作業中のコンパートメント)。
      • 名前: 顧客構内機器オブジェクトのわかりやすい名前。必ずしも一意である必要はありませんが、後でコンソールで変更することはできません(ただし、APIで変更できます)。機密情報の入力は避けてください。
      • IPアドレス: VPNのユーザー側にあるCPEのパブリックIPアドレス(前提条件を参照)。
    4. 「作成」をクリックします。

    CPEオブジェクトは、短い間「プロビジョニング中」状態になります。

  2. 動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG)を作成します:

    1. ナビゲーション・メニューを開き、「ネットワーク」をクリックします「顧客接続」で、「動的ルーティング・ゲートウェイ」をクリックします。

    2. 「動的ルーティング・ゲートウェイの作成」をクリックします。
    3. コンパートメントに作成: デフォルト値のままにします(現在作業中のコンパートメント)。
    4. DRGのわかりやすい名前を入力します。必ずしも一意である必要はありませんが、後でコンソールで変更することはできません(ただし、APIで変更できます)。機密情報の入力は避けてください。
    5. 「作成」をクリックします。

    DRGは、短い間「プロビジョニング中」状態になります。DRGが完全にプロビジョニングされるまで待機してから続行します。

  3. DRGをVCNにアタッチします:

    1. 作成したDRGをクリックします。
    2. 「リソース」で、「仮想クラウド・ネットワーク」をクリックします。
    3. 「仮想クラウド・ネットワークへのアタッチ」をクリックします。
    4. VCNを選択します。拡張オプションのセクションは無視してください。これは、転送ルーティングという拡張ルーティング・シナリオで使用するもので、ここでは関係ありません。
    5. 「アタッチ」をクリックします。

    短い間、アタッチメントは「アタッチ中」状態になります。このプロセスが終了するまで待機します。

  4. (まだルールがない)デフォルト・ルート表を更新します:

    1. ナビゲーション・メニューを開き、「ネットワーキング」「仮想クラウド・ネットワーク」の順にクリックします。
    2. VCNをクリックします。
    3. 「リソース」「ルート表」をクリックし、デフォルト・ルート表をクリックします。
    4. 「ルート・ルールの追加」をクリックします。
    5. 次を入力します:

      • ターゲット・タイプ: 動的ルーティング・ゲートウェイ。VCNのアタッチされているDRGがターゲットとして自動的に選択されるため、ターゲットを自分で指定する必要はありません。
      • 宛先CIDRブロック: 0.0.0.0/0 (ルート表内の他のルールでカバーされないVCN外部のすべてのトラフィックが、このルールで指定されたターゲットに送信されることを意味します)。
      • 説明: ルールのオプションの説明。
    6. 「ルート・ルールの追加」をクリックします。

      これで、VCNのデフォルト・ルート表により、アウトバウンド・トラフィックがDRGを経由して最終的にはオンプレミス・ネットワークに送信されるようになります。

  5. IPsec接続を作成します:

    1. ナビゲーション・メニューを開き、「ネットワーク」をクリックします顧客接続で、「サイト間VPN」をクリックします。

    2. 「IPSec接続の作成」をクリックします。
    3. 次を入力します:

      • コンパートメントに作成: デフォルト値のままにします(現在作業中のコンパートメント)。
      • 名前: IPSec接続のわかりやすい名前を入力します。一意である必要はありません。機密情報の入力は避けてください。
      • 顧客構内機器コンパートメント: そのままにします(VCNのコンパートメント)。
      • 顧客構内機器: 以前に作成したCPEオブジェクトを選択します。
      • 動的ルーティング・ゲートウェイ・コンパートメント: そのままにします(VCNのコンパートメント)。
      • 動的ルーティング・ゲートウェイ: 以前に作成したDRGを選択します。
      • 静的ルートCIDR: 少なくとも1つの静的ルートCIDRを入力します(前提条件を参照)。別のルートを追加する必要がある場合は、「静的ルートの追加」をクリックします。最大10の静的ルートを入力でき、後から静的ルートを変更することもできます。
    4. 「拡張オプションの表示」をクリックし、オプションで次の項目を指定します:
      • CPE IKE識別子: Oracleでは、デフォルトでCPEのパブリックIPアドレスが使用されます。ただし、CPEがNATデバイスの背後にある場合は、別の値の入力が必要になることもあります。ここで新しい値を入力することも、後で値を変更することもできます。
      • 「トンネル1」および「トンネル2」: そのままにします。後でVPNトンネルに対して静的ルーティングではなくBGP動的ルーティングを使用する場合は、静的ルーティングからBGP動的ルーティングへの変更を参照してください。
      • タグ: そのままにします。タグは後から追加できます。詳細は、リソース・タグを参照してください。
    5. 「IPSec接続の作成」をクリックします。

      IPSec接続が作成され、ページに表示されます。接続は、短い間「プロビジョニング中」状態になります。

      表示されるトンネル情報には、VPNヘッドエンドのIPアドレスと、トンネルのIPSecステータスが含まれます(可能な値は、「稼働中」、「停止中」および「メンテナンスのための停止」です)。この時点でのステータスは「停止中」です。トンネルの共有シークレットを表示するには、「アクション」メニュー(アクション・メニュー)「共有シークレットの表示」の順にクリックします。

    6. 各トンネルのOracle VPN IPアドレスと共有シークレットをコピーし、オンプレミス・ルーターを構成するネットワーク・エンジニアと共有します。

      詳細は、CPE構成を参照してください。このトンネル情報は、コンソールのこの場所でいつでも確認できます。

これで、サイト間VPNに必要なすべてのコンポーネントを作成しました。次に、ネットワーク・トラフィックがオンプレミス・ネットワークとVCNの間を流れるようになるには、ネットワーク管理者がCPEデバイスを構成する必要があります。

タスク4: CPEの構成

これらの手順は、ネットワーク管理者が行うものです。

  1. VPN接続の設定時にOracleにより提供されたトンネル構成情報があることを確認します。タスク3: VCNへのサイト間VPNの追加を参照してください。
  2. CPE構成の情報に基づいて、CPEを構成します。

インスタンスがサブネット内にすでに存在する場合は、オンプレミス・ネットワークからインスタンスに接続して、IPSec接続が稼働中であることを確認できます。

APIの使用

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIのドキュメントおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKの詳細は、SDKおよびCLIを参照してください。

次の操作を使用します:

  1. CreateVcn: インスタンスにホスト名を付ける場合は、常にVCNのDNSラベルを含めてください(仮想クラウド・ネットワークのDNSを参照)。
  2. CreateSubnet: リージョナル・プライベート・サブネットを1つ作成します。インスタンスにホスト名を付ける場合は、サブネットのDNSラベルを含めてください。デフォルト・ルート表、デフォルト・セキュリティ・リストおよびデフォルトのDHCPオプション・セットを使用します。
  3. CreateDrg: 動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG)を作成します
  4. CreateDrgAttachment: DRGをVCNにアタッチします。
  5. CreateCpe: VPNのユーザー側にあるCPEのパブリックIPアドレスを入力します(前提条件を参照)。
  6. CreateIPSecConnection: オンプレミス・ネットワークの静的ルートを入力します(前提条件を参照)。このコマンドでは、ネットワーク管理者がCPEを構成するために必要とする構成情報が返されます。後からその情報が必要になった場合は、GetIPSecConnectionDeviceConfigを使用して取得できます。構成の詳細は、CPE構成を参照してください。
  7. UpdateRouteTable: VPN経由の通信を有効にするには、このルート(宛先を0.0.0.0/0、宛先ターゲットを以前に作成したDRGに設定したルート・ルール)を含めてデフォルト・ルート表を更新します。
  8. まず、GetSecurityListをコールしてデフォルト・セキュリティ・リストを取得してから、UpdateSecurityListをコールして、VCN内のインスタンスが必要とする接続のタイプに対してルールを追加します。UpdateSecurityListはルール・セット全体を上書きすることに注意してください。推奨される追加のルールは次のとおりです:

    • ステートフル・イングレス: ソース・タイプ = CIDR、ソースCIDR = 0.0.0.0/0、プロトコル = TCP、ソース・ポート = すべて、宛先ポート = 80 (HTTP用)。
    • ステートフル・イングレス: ソース・タイプ = CIDR、ソースCIDR = 0.0.0.0/0、プロトコル = TCP、ソース・ポート = すべて、宛先ポート = 443 (HTTPS用)。
    • ステートフル・イングレス: ソース・タイプ = CIDR、ソースCIDR = 0.0.0.0/0、プロトコル = TCP、ソース・ポート = すべて、宛先ポート = 1521 (OracleデータベースへのSQL*Netアクセス用)。
    • ステートフル・イングレス: ソース・タイプ = CIDR、ソースCIDR = 0.0.0.0/0、プロトコル = TCP、ソース・ポート = すべて、宛先ポート = 3389 (RDP用。Windowsインスタンスを使用する場合のみ必要)。
  9. LaunchInstance: サブネット内に1つ以上のインスタンスを作成します。このシナリオの図は、2つの異なる可用性ドメイン内のインスタンスを示しています。インスタンスを作成するときに、AD、使用するVCNとサブネット、およびその他の特性を選択します。詳細は、インスタンスの作成を参照してください。
ヒント

セキュリティを強化するために、VCNおよびオンプレミス・ネットワーク内からのトラフィックのみを許可するように、すべてのステートレス・イングレス・ルールを変更することもできます。1つはVCNのCIDRをソースとして、もう1つはオンプレミス・ネットワークのCIDRをソースとして、それぞれに個別のルールを作成します。
重要

サブネット内にインスタンスを作成できますが、ネットワーク管理者がCPEを構成するまでは、オンプレミス・ネットワークからインスタンスと通信することはできません(CPE構成を参照)。その後は、サイト間VPNが稼働中になります。GetIPSecConnectionDeviceStatusを使用することで、そのステータスを確認できます。また、オンプレミス・ネットワークからインスタンスに接続して、サイト間VPNが稼働中か確認することもできます。