メトリックとパフォーマンス・テスト
「バランス」エラスティック・パフォーマンス構成オプションのパフォーマンスを監視し、ホストの最大値について学習します。
パフォーマンス・テストに使用できるFIOコマンド・サンプルの詳細は、Linuxベース・インスタンスでブロック・ボリューム・パフォーマンス・テストを行うためのサンプルFIOコマンドを参照してください。
「バランス」エラスティック・パフォーマンス・オプションのテスト方法およびパフォーマンス
- テストを実行する前に、データの損失を防ぐために、データおよびオペレーティング・システム環境のバックアップを作成することによりデータを保護してください。
- /dev/sdXなど、すでに使用されているデバイスに対してFIOテストを直接実行しないでください。それがフォーマット済ディスクとして使用されており、かつデータが存在する場合、書込みワークロード(readwrite、randrw、write、trimwrite)を使用してFIOを実行すると、ディスク上のデータが上書きされ、データの破損を引き起こします。FIOは、使用されていない未フォーマットのRAWデバイスでのみ実行してください。
この項では、テスト環境の設定、その方法、および「バランス」エラスティック・パフォーマンス構成オプションで観測されたパフォーマンスについて説明します。テストされたサンプル・ボリューム・サイズの一部を次に示します:
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50 GBのボリューム - 3,000 IOPS @ 4K
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1 TBのボリューム - 25,000 IOPS @ 4K
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ホスト最大値、アッシュバーン(IAD)リージョン、20 x 1 TBのボリューム - 400,000 IOPS @ 4K
これらのテストは、様々なボリューム・サイズおよび最も一般的な読取り/書込みパターンを使用し、Gartner Cloud Harmonyテスト・スイートにより生成されたものです。スループット・パフォーマンスの制限を表示するには、256k以上のブロック・サイズを使用する必要があります。ほとんどの環境では、アプリケーションのワークロードに応じて4K、8Kまたは16Kのブロックが一般的に使用され、特にIOPS測定に使用されます。
この項で観測されたパフォーマンス・イメージにおいて、X軸は、テストされたボリューム・サイズ(4KBから1MBまでの範囲)を表します。Y軸は、実現されたIOPSを表します。Z軸は、テストされた読取り/書込みの組合せ(100%の読取りから100%の書込みまでの範囲)を表します。
インスタンス・タイプに関するパフォーマンス・ノート
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スループット・パフォーマンスの結果は、ベア・メタル・インスタンスが対象です。VMインスタンスのスループット・パフォーマンスは、インスタンスで使用可能なネットワーク帯域幅によって決まり、さらにボリュームのその帯域幅によっても制限されます。VMシェイプに使用可能なネットワーク帯域幅の詳細は、「VMシェイプ」表の「ネットワーク帯域幅」列を参照してください。
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IOPSパフォーマンスは、インスタンスのタイプやシェイプには依存しないため、iSCSIでアタッチされたボリュームのすべてのベア・メタル・シェイプとVMシェイプに適用されます。
1TBのブロック・ボリューム
フェニックス・リージョンで実行されているベア・メタル・インスタンスに1 TBのボリュームがマウントされました。このインスタンス・シェイプはDenseであり、ワークロードは10GBのワーキング・セットを含む直接I/Oでした。Gartner Cloud Harmonyテスト・スイートに対して次のコマンドが実行されました:
~/block-storage/run.sh --nopurge --noprecondition --fio_direct\=1 --fio_size=10g --target /dev/sdb --test iops --skip_blocksize 512b
1 TBの場合、より大きなブロック・サイズのテストでは帯域幅制限が320MBSで発生するという結果が示されました。
次の図は、1 TBの場合に観測されたパフォーマンスを示しています:
50GBのブロック・ボリューム
フェニックス・リージョンで実行されているベア・メタル・インスタンスに50 GBのボリュームがマウントされました。このインスタンス・シェイプはDenseであり、ワークロードは10GBのワーキング・セットを含む直接I/Oでした。Gartner Cloud Harmonyテスト・スイートに対して次のコマンドが実行されました:
~/block-storage/run.sh --nopurge --noprecondition --fio_direct=1 --fio_size=10g --target /dev/sdb --test iops --skip_blocksize 512b
50 GBのボリュームの場合、より大きなブロック・サイズのテスト(256 KB以上のブロック・サイズ)では帯域幅制限が24,000 KBPSと確認され、4Kのブロック・サイズでは最大3,000 IOPSを実現するという結果が示されました。これより小さいボリュームの場合は、4Kのブロック・サイズが一般的です。
次の図は、50 GBの場合に観測されたパフォーマンスを示しています:
ホスト最大値
インスタンスのシェイプによっては、アタッチされたボリュームのエラスティック・パフォーマンス設定が「バランス」以上のパフォーマンスに設定されている場合、複数のボリュームがアタッチされた単一インスタンスで最大800,000 IOPSのパフォーマンスを実現できます。
パフォーマンスをテストするには、30個の800GB以上のパフォーマンス・ボリュームを使用して、Gartner Cloud Harmonyテスト・スイートに対して次のコマンドを実行します:
sudo ./run.sh --savefio --nopurge --noprecondition --nozerofill --nosecureerase --notrim -v --fio_direct=1 --fio_size=10g --target /dev/sdy,/dev/sdf,/dev/sdab,/dev/sdo,/dev/sdw,/dev/sdd,/dev/sdm,/dev/sdu,/dev/sdb,/dev/sdk,/dev/sds,/dev/sdi,/dev/sdq,/dev/sdae,/dev/sdz,/dev/sdg,/dev/sdac,/dev/sdx,/dev/sde,/dev/sdaa,/dev/sdn,/dev/sdv,/dev/sdc,/dev/sdl,/dev/sdt,/dev/sdj,/dev/sdr,/dev/sdh,/dev/sdp,/dev/sdad --test iops --skip_blocksize 512b&
次の図は、観測されたパフォーマンスを示しています: